本日2017年6月20日(火)は
第30期竜王戦6組昇級者決定戦『加藤一二三九段 VS 高野智史四段』。
20時10分頃に投了し、
加藤一二三 九段の現役引退が決まりました。
「ひふみん」の愛称で親しまれている加藤一二三 九段。
今後の活躍も楽しみにしています。
~もくじ~
ニコニコ生放送で生中継
第30期竜王戦6組昇級者決定戦 加藤一二三九段 vs 高野智史四段
解説:高橋道雄 九段、聞き手:宮宗紫野 女流初段
ゲスト:中原誠 十六世名人
ニコ生の解説は、12時40分からスタート。
16時50分頃に中原誠 十六世名人が来られていました。
AbemaTV将棋チャンネル
第30期 竜王戦 6組昇級者決定戦 加藤一二三九段対髙野智史四段
解説:阿久津主税八段、上村亘四段、藤森哲也五段
聞き手:藤田綾女流二段、里見咲紀女流初段
AbemaTVは会見後に初手からすべての流れをおさらいしてくれるので、とてもありがたいです。
会見後の解説は、上村亘四段&藤森哲也五段のコンビ。
ここでなにを考えながらこの手を打ったのか、もしこの手だったらどうなっていたのかというたらればあり、棋士からみた見どころや面白いところを解説してくれるので、将棋の流れがわかりやすいです。
将棋のながれと感想
勝負は、加藤一二三 九段の一番得意な矢倉戦。
それを高野智史四段が84歩で矢倉を受けて立つ。
夕方頃には後手(高野四段)がリード。
それでも迫力のある将棋を見ることができました。
あちこちで駒がぶつかったり、そこは王将ですか!?角行で王手するの!?飛車どうするの!!??桂馬が!!!
さすがという一手もあり、生中継で見ることができて本当に貴重でした。
バラエティやトーク番組で見かける、ほんわか陽気なひふみんとは全く違う、将棋棋士としての加藤一二三 九段の真剣な姿勢。まさしく『将棋界のレジェンド』です。
ちなみに、お昼ごはんはうな重(竹)。
夕食はカキフライ定食がなかったので、天ぷら定食&冷やしトマト。
夕方に6等分チーズを食べる姿も見ることができてこれは貴重な映像だったなと。
投了後のようすは加藤一二三伝説に追加したい
加藤一二三王が詰み筋に入ったあとは20分ほど席を外したり。
戻ってきたかと思えば、感想戦は今日は無し、と声をかけて投了後、すぐタクシーに乗って帰られました。
詰みがわかってからは加藤一二三 九段は20分程席を離れていました。
部屋に戻ってきて、今日は感想戦なしでと声をかけたあと、角行を合駒し、高野智史四段が打った手を見て投了。
カバンを持ちそそくさと立ち去っていきました。
報道陣に囲まれながらエレベーターを降り、タクシーに乗ってあっという間に帰ってしまい、いろいろとビックリ。
その後、加藤一二三 九段の代わりに森下卓先生と鈴木大介先生が会見。
記者から、コメントを持って帰らないと記事がかけなくて困るからなんとかして欲しい・・・と言った内容のコメントが飛び交っていました・・・^^;
まぁそれが仕事ですからね。
それを森下先生&鈴木先生がサラリと受け流していて面白かったです。さすが(笑)
気持ちの整理がつかなくて、感想戦なしコメントも無しで帰る。
それだけ思い入れ、気合の入った対局だった、ということなんでしょうね。
詰み筋が見えていても気合の入った一手を指す姿は本当に涙なくしては見られませんでした。
加藤一二三伝説に思いもかけなかったさらなる1ページ加わりました。
そういえば、この帰るくだりは前もありませんでしたっけ?
投了前に事務所でタクシーを呼んでおいて、投了後にコメント無しで記者を振り切りタクシーで帰る。前に何かで見た気が・・・。
NHK『ノーナレ「諦めない男 棋士 加藤一二三」』だったような・・・。
今だからこそ、もう一度見たい。
あともう一つ思い出したのは
アニメ『3月のライオン』の第9話。
棋士歴40年、65歳の現役棋士・松永正一との対局の日を思い出しました。
加藤一二三 九段のコメント
帰宅され、心が落ち着いたあとでしょうか。
対局終了2時間後、22時頃に自身のツイッターにてコメントを発表されていました。
本日を持ちまして、わたくし加藤一二三は公式戦からは現役を退く運びとなりました。当時の史上最年少記録となる14歳7ヶ月でのプロデビュー以来、63年もの長きに亘り、各棋戦を主催いただき多大なる御支援賜りましたすべてのスポンサーの皆様、報道関係者の皆様には、心より厚く御礼申し上げます。
— 加藤一二三@皆様に感謝申し上げます (@hifumikato) 2017年6月20日
10歳のとき新聞の観戦記に触れ将棋の本質を悟ったわたくしが、天職である将棋に、最善の環境の中、生涯を懸け全身全霊を傾け打ち込むことができましたのは、御支援賜りましたスポンサー、将棋ファンすべての皆様おひとりおひとりのおかげに他なりません。幸せな棋士人生をありがとうございました。
— 加藤一二三@皆様に感謝申し上げます (@hifumikato) 2017年6月20日
もう『感動』、としか言えません。
加藤一二三 九段の将棋にかける思いが伝わってくるような対局。
何事にも全身全霊で打ち込む姿は本当に尊敬の念を抱きます。
これからも今後一層のご活躍とご健康をお祈りいたします。
コメント