映画『ホームレス ニューヨークと寝た男』を見てきました。
【Amazonビデオ】ホームレス ニューヨークと寝た男(字幕版) 2017
面白かったけど、複雑な心境。
感想は・・・なんて書こうか悩むほど、人生を考えさせられる映画でした。
~もくじ~
映画『ホームレス ニューヨークと寝た男』とは
映画『ホームレス ニューヨークと寝た男』は、ファッション・フォトグラファーのマーク・レイのドキュメンタリー映画。
マーク・レイは、身長188cm、デザイナーズスーツを着こなす52歳ロマンスグレー、ナイスミドルのすてきなオジサマ。
洋画の主演に出てきそうなほどカッコいい!と思っていたら、過去にはモデルや俳優をしており「Sex and the City」や「Men in Black 3」に出演した経験も!現在はファッションカメラマンとして活動されています。
高そうなデザイナーズスーツでビシっと決めている姿を見ると本当に人生の成功者、お金持ちのオジサマに見えるのですが、じつは帰る家を持たないホームレス!
カッコよくて女性にモテるから、いろんな人のところを泊まり歩いていそうですが、寝る場所は雑居ビルの街のアパートメントの「屋上」。
屋上の片隅にバレないようにひっそりと寝袋にくるまって寝ています。
荷物はというと、スポーツ・ジムのロッカー4つ分。
(゚д゚)え!どんな生活をしているの!?
予告動画を見て、速攻で映画館に行ってきました。
【Youtube】映画『ホームレス ニューヨークと寝た男』予告編
詳しくは公式サイトへどうぞ!
感想(ネタバレあり)
ここからはネタバレ込みの感想です。
マーク・レイがカッコいい
ロマンスグレーのナイスミドル、マーク・レイ。
とにかく、どのシーンもカッコいいんです。すごく絵になるんですよね。
フォトグラファーとして仕事をしている姿、ジムで運動している姿、もうとにかくカッコいいんです。
仕事が終わって、屋上へと帰るすがた、寝袋にくるまるすがたは、本当にドキュメンタリー映画なのかと思うくらい。
不規則だけど毎日が楽しそう
アパートの屋上で朝起きて、公園のトイレで朝の身支度を整える。
カフェで朝食をとり、昼間は撮影の仕事など。
ジムでは運動、シャワー、着替え、シャツを洗ったり。身支度を整える。
ときにはファッション業界のパーティに出席することもあり、屋上に帰るのは真夜中。
規則正しい生活とは無縁な生活なんだけど、毎日が充実して楽しそうでした。
でも、ストレスフリーってなんだろうと考えてしまう
でもちょっとだけ、寂しさや切なさがが混じります。
印象的だったのは「屋上で眠るポイントはくたくたになって帰ってくること」と話す屋上でのシーン。
なぜなら「眠れないといろいろ考えてしまうから」。
ストレスフリーと言いながら、ナニゴトにもとらわれない自由さを手に入れながらも、人間といういきものは自問自答、後悔からは逃れられないのかな。
モノを持たず、仕事も自由でストレスフリー。
マンハッタンの家賃は2200ドル。そういう高額な住居費がかからない。
フォトグラファーは一式道具をそろえていれば、その後の出費は少なくてすむ。
だから、必要なお金は、健康保険料と食費、交際費、ジムの会費、通信代。
そういったお金の心配からも開放されているのに、屋上でひとりになるといろいろ考えてしまう。
ストレスフリーってなんでしょうね。
状況的にはストレスフリーなのに、なにか言葉にできないもやっとした人の心の奥底にある『ストレスのようななにか』を垣間見るようでした。
真似できないけど憧れる
このホームレス生活。真似はできないけど、憧れます。
必要最小限のモノを持ち、好きな仕事をして生きていく。
適度な運動と食事で、健康であればなおよし。
お金は日々の消耗品と食事とジムのような健康維持&必要な荷物がおける、身だしなみが整えられるばしょがあれば問題なし。
そして、仕事を通してたくさんのいろんな人とつかずはなれずのいい距離関係。
なんて素敵なんでしょう。
でもね。
憧れるけど、わたしにはとうてい真似できません。わたしは「帰る家」がないと不安。
なぜか共感してしまう
こんな生活できないよと感じながらも、見ていてなぜか共感してしまいます。
なにに共感するのかというと、本当に何になんでしょうね。わからないけど、切なくなります。
マーク・レイさんのようなフォトグラファーという仕事は不安定。でも楽しい。
雇われて仕事をするのではなく、フリーランスや個人事業主として生きていくことも不安定。でも自分で調整できるから、苦しくも楽しい。
この不安定さが日々を活性化させてくれるし、新しいことにチャレンジしたくなります。でもときどき、ふと後ろを振り返ってしまう。これで良いのかと。
そういう人間の弱さが見えるのも魅力のひとつなのではないかと。
幸せってなんだろう
昼間は華やかな世界、夜は究極のミニマリストとして。
まさに「今」この瞬間を生きている人。
過去や未来をみてしまうと不安しか残らないかもしれない。
「今」を生きるってすごいし、幸せってなんだろうって考えてしまう。
映画の最後で
一番最後の締めのシーン。
「ほんとうは、こんな生活から抜け出したい」そう聞こえました。
酔った勢いで本音が出たのかなと。
ひとりで好きに生きてるけど、誰かを愛したことがない。家族以外に愛してるといったことがない。
モテるでしょって言われるし、たくさんの人たちと毎日出会っているけど、本当の意味で「ひとり」。
人とのつながりも大切。でもその人生を生きるのは自分、ひとり。自分しかいない。
究極のミニマリストを追求していくことは『ひとりで生きる』ということを悟ることなのかもしれない。
人によって感じ方が違う映画
予告動画を見て面白そうと思って映画を見に行きました。
夫に「面白かった?」と聞かれたけど、わたしは説明する言葉に詰まり「面白いけど複雑」としか答えられませんでした。
面白いんだけど、せつない。
このせつないような悲しいような苦しいような嬉しいような、もやもやした気持ちをはっきりとした言葉にできる術をわたしは持ち合わせていません。
「ホームレス」といった響きや舞台がニューヨークというところから、違う世界の人の生き方を垣間見れるのかと思っていったけど、思った以上に共感した気がします。
この映画の感想は、ひとによって、今までの生き方によって変わってくるんじゃないかなと。
わたしは、マーク・レイという人の生き方が好き。でも弱いところも好き。
映画公開後のマーク・レイ
この映画が公開されてしまうと、もうアパートの屋上に住めないんじゃないかと心配になります。
その後、マーク・レイは6年間のホームレス生活をやめ、アパートに住んだり友人の家を渡り歩くなどをしているとのこと。
日本のハッピーなホームレス
ホームレスといえば、日本にはハッピーなホームレスの方がいらっしゃるのを思い出しました。
ホームレス芸人の小谷真理(コタニマコト)さん。
ときどきフェイスブックを見ていますが、めっちゃ楽しそう!
シネ・リーブル梅田が近くなった
今回久しぶりにシネ・リーブル梅田に行ってきました。
グランフロント大阪ができる前に行った時は、スカイビルまで遠くて面倒くさいなって感じていたんだけど、今回ちょっとビックリしました。
グランフロント大阪南館を抜け、信号を渡ってすぐにスカイビルまでの地下道。グランフロントができたおかげで近くなった気がします。ちょっと行きやすい。
相変わらず、スカイビルの空中庭園行きの外人さんは多いですね。海外の観光ガイドに載っているらしいので。スカイビルへの道はよく聞かれます(^_^;)
スカイビルの滝見小路の「お好み焼き きじ」はおすすめ!
シネ・リーブル梅田の朝一の上映回は劇場販売のコーヒーが半額になります。ちょっとオトクで嬉しい。
ポップコーンなどのセットもOKとのこと。
次は、2月18日からはじまる「0円キッチン」を見にいってきます♪
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