先日、図書館にふら~っといって、面白そうだなと見つけた一冊。
さいとうしのぶさんの『ちょっと昭和な関西の味』を読みました。
関西出身ではないけど、懐かしくてほっこり。絵本として置いておきたい一冊です。
~もくじ~
『ちょっと昭和な関西の味』とは
著者はさいとうしのぶさん。大阪府堺市出身の絵本作家の方です。
『ちょっと昭和な関西の味』の原稿は、2012年9月から2015年9月まで、産経新聞夕刊大阪本社版「マイ・フェイバリット関西」のコーナーに掲載された原稿に加筆し、まとめなおしたものとのこと。
関西のおいしいものたちが、イラストとエッセイでユニークに描かれています。
春夏秋冬、季節に分かれていて懐かしさもひとしお。
忙しいときにパラパラっと読みたい本
本の中には「ちょっと昭和な関西の味」の料理がたくさんでてきます。
絵もユニークですが、エッセイのような簡潔で読みやすい文章にも味があります。昭和生まれの人には、懐かしさや共感という感情が生まれることでしょう。
わたしは関西出身ではないけど、じんわりとなにか優しい味が身体に染み渡ってくるような感じがしました。
関西の味に馴染みがある人には、もっと違う懐かしさがあるのではないでしょうか。
忙しい時はご飯を作るのが面倒になるんですよ。もうテキトウにすませちゃおうかなーなんて。そんな時にパラパラっとめくると、おいしいご飯が作りたくなること間違いなし!
わたしの好きな関西の味!
見ているだけでお腹が空きそうになります。とくに印象的だった関西の味を少しだけご紹介。
春
きつねうどんにバッテラ、菜っ葉の炊いたん。
見ているだけでお腹が空いてきます。きつねうどん、菜っ葉の炊いたんの記事には、思わず「うんうん」と共感。
バッテラは大好物!関西の味とは知りませんでした。ビックリ!上に乗っている昆布が大好きです。
夏
炭酸せんべい、実山椒、カレーライスと生卵。
有馬温泉の炭酸せんべいは、お土産にいただいて食べて以来、大ファン!有馬温泉には行ったことないんですけどね。イラストが好きです。
実山椒は売られているけどどうやって食べたらいいかわからず手に取れずにいます。つくだ煮にチャレンジしてみようかな。うちのスリコギも山椒の木でできたものなので共感しました。
カレーライスと生卵は、大阪にきてからはじめて知ったかもしれません。今ではふつうになりました。
秋
豚まん、紅しょうがの天ぷら、柿の葉寿司。
豚まんは、551の豚まん。電車に乗っていると匂いでわかるのは共感(笑)「肉まん」ではなく「豚まん」と呼ぶところがまた良いです。
紅しょうがの天ぷらは、関西特有ですよね。スーパーで見てビックリしました。食べるとおいしいからまたビックリ。
関西では紅しょうがの活躍が多いですよね。たこ焼き焼きそば、ばらずし、天ぷら!
柿の葉寿司は大好き!近所のスーパーで売れ残って割引されているのを見つけては買っています(笑)
秋限定で、紅葉した柿の葉が使われている柿の葉寿司もあるとのこと。これはぜひゲットしてみたい一品ですね!
冬
ネギ、千枚漬け。
ネギはわたしも大好き!ネギと言えば、青ネギ派です。関西と同じですね。味噌汁、うどん、ラーメン、たまご焼き。なんでもかんでも青ネギを刻んで入れます。ベランダのプランター3つに青ネギを植えているので、最後の方は笑いました。
千枚漬けといえば、聖護院かぶら。でもわたしは、ふつうのかぶの千枚漬け、しかもゆず風味が大好きです。千枚漬けを食べる季節は冬。外が寒い中、温かい部屋の中でヒンヤリとした千枚漬けを食べる幸せといったら!
さいごに
パラパラっとめくると、関西のおいしいもんたちが主張してきます。そんなほんわかしたどこか懐かし絵と、飾らないまっすぐな文章が親しみやすい一冊。
あとがきで著者も言っていましたが、「子どもの頃の味を思い出していることが多くて、子ども時代の経験がどれだけ大切かを痛感」にわたしも共感。子どもの頃に経験した味や食に関する思い出って大切なんですね。
キライだったこともスキだったことも、すてきな思い出となり、その人の一部になっていくのでしょう。
『ちょっと昭和な関西の味』は、懐かしい食べものたちを本を通して未来にも伝えていける、素敵な一冊です。
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